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試験片・治具・機械製作
TECHNICAL GLOSSARY
日本語読みの五十音で並べています。間違いなどお気づきの点があればご教示ください。
用語
説明 |
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EMAR
電磁超音波共鳴法Electro-magnetic Acoustic Resonance のことで、EMAT(別項参照)を用いて発生させた超音波を共鳴状態にして強度を上げて測定する方法。 |
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EMAT
電磁超音波探触子Electro-magnetic Acoustic Transducer。磁石とコイルから成り立っていて、コイルに超音波領域の交流を流して、被験材である金属に超音波を発生させ、その超音波を検出する測定子のこと。通常の超音波は圧電素子から発生する超音波をカップリング剤などを使って被験材に導入、検出するが、EMATは被験材そのものに超音波を生じさせるところに違いがあり、カップリングが大きく影響する超音波では被験材の減衰曲線は採れないが、カップリングの使わないEMATなら超音波減衰データが採取できる。ただ、間接的な超音波駆動なので強度が弱いが、EMAR(電磁超音波音波共鳴)法では共鳴を利用して強い超音波を発生させることができる。電磁超音波探触子Electro-magnetic Acoustic Transducer。 |
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位相差法
内部摩擦測定の方法のひとつである。内部摩擦とは付加した応力(力のエネルギー)に対して、物質内でエネルギーの消費が行われ、物質の反応がその消費エネルギーの大きさによって遅れが生じる。この遅れは、付加力に対する材料の反応の時間遅れとして検出できる。この時間遅れを位相差といい、この差を測定する方法を位相差法という。内部摩擦の成分は弾性と粘性が作用するが、樹脂などの粘性の大きいものは遅れ時間が大きいので測定は容易だが、金属やセラミックスなどのように弾性成分が大きいものは非常に小さな時間差を測るので精度確保が難しい。内部摩擦測定における強制振動法(メカニカル・スペクトロスコピー)では減衰法や半価幅法が使えないのでこの位相差測定法が用いられる。 |
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応力 stress
物体にかけた力を単位断面積あたりに換算したものを学問的に応力という。通常では圧力と同じ意味である。単位はKg/mm2で、現在はPa(パスカル)がSI国際単位として使われる。 |
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応力緩和拡散 stress-induced diffusion
原子半径の異なる原子ABからなる均質固溶体を曲げると、応力を緩和するために、半径の大きな原子は引っ張りを受ける側(外)に、また半径の小さな原子は圧縮を受ける側(内)に拡散し濃度不均一を生じるが、この拡散を応力緩和拡散(Stress-induced diffusion)と呼ばれている。 Gorskyが格子常数は濃度に依存するという条件から熱力学的に導いた。 |
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拡散係数
単位の濃度勾配があるとき、熱平衡状態に近づく際に起こる濃度分布の変化の過程における比例係数。 |
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拡散係数の測定
内部摩擦を測定することによって拡散係数を求めることができる。 |
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活性化エネルギー
物質が化学反応や物理的に変化するときにエネルギーを要する。このエネルギーは変化前のエネルギーと変化後の物質のエネルギーの差だけでなく反応に必要なエネルギーも必要になる。その変化するために必要なエネルギーを活性化エネルギーという。すなわち、物質が基底状態から遷移状態に励起するのに必要なエネルギーのこと。内部摩擦の測定データからアレニウスプロットを用いて活性化エネルギーを求めることができる。 |
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緩和強度
純弾性歪みλ1に対する弾性余効λ2の比で、弾性余効の相対的大きさを示す。 |
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共振法 resonance method
共鳴法と同じで、物質の持つ固有振動数で物質を加振すると、非常に弱い加振力で物質は振動する。すなわち、加振周波数と物質の固有振動数が一致することで物質の振動を生じさせることを共振または共鳴というが、その方法を用いる手法を共振法(共鳴法)という。共振法の特長は弱い振動で物質を大きく振動させることが出来るので、比較的に簡単な設備で物質を振動させることが出来る。 共振法の大きな特長は、周波数(振動数)測定をしますが、それにはアナログ変化を使わない計測回路なので、非常に安定で高精度である。電圧や電流などの微妙な変化が測定精度に影響しない回路構成になっている。こういう使い方の典型的な例は水晶発振子を用いた時計でわかる。 |
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共振法と弾性率測定
共振法を用いたヤング率や剛性率、内部摩擦などの測定方法はいろいろある。その方法の一つとして試料の保持方法による違いがある。試料の保持方法として基本的に試料の振動の節で試料を保持するが、材料力学的な分類として両端自由保持方式(弊社Jシリーズや吊り線振動方式)、片側固定端片側自由端方式(弊社TEシリーズ)、両側固定端方式、片側固定片側重り付加方式(弊社EGシリーズ)などがある。 |
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共振法と内部摩擦測定
共振法での内部摩擦測定は強度が強くできるので、小さな内部摩擦でも精度よく測定できる。しかし測定周波数(歪み速度)は寸法と弾性率で決まるので、周波数依存性を測定しようとすると寸法を変えることと高次の振動で測定するなどの手法をとることになるが、大きなステップでの測定となる。測定方法としては減衰法と半価幅法のどちらでも使用できる。これに対して周波数を任意のステップで測定できる強制振動法では周波数がおおよそ10Hz以下であることと、位相差法による測定と振動機構的に小さい内部摩擦測定が難しいという難点がある。 |
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強制振動法
共振法を用いずに、固有振動以外の振動数(周波数)で物質を振動させる方法を強制振動法という。強制振動法では強力な加振力が必要で、それに応じて試料固定など強力な機構が必要であり、振動の変位が小さいので変位測定も高分解能が要求される。 |
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強制振動法と内部摩擦測定
内部摩擦測定でも共振法以外に強制振動法も用いられるが、高い技術を要する位相差法(別項)しか用いることが出来ず、機構的な不利もあって金属やセラミックスなどの剛性の高い物質では製造、測定で高い技術を要する。これに反して高分子や樹脂などは剛性がないので、簡単な機構で測定できるので利用が進んでいる。しかし、この装置で剛性の高い金属やセラミックスなどを測ると退会バックグラウンドがあるので測定結果の評価は難しい。 |
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減衰法
基本的には固有振動の自然減衰を測定し、内部摩擦(tanδ、減衰能、対数減衰率など)を求めるのに使用する。固有振動の利用の理由は振動周波数が一定であることと大きな振動振幅が得られるので測定が容易である、ことである。共振法で振動を固有振動に持って行っても、わずかなずれはある(強制振動成分が入っている)ので、加振を止めても少し遅れて測定する必要がある。また、周波数が高く内部摩擦が高い測定の場合は、瞬間的に減衰するので測定系に注意する必要があるので、半価幅法を用いる方がよい。半価幅法に比べて測定時間は速いが精度的には半価幅法がよい。自動測定には測定時間の関係で減衰法が用いられることが多い。半価幅法と減衰法、位相差法は同じである。 |
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減衰率
自由共振による振動波形の減衰の比率で、基本的には1波長ごとの減衰の比を求める。一般的歪み依存性がない材料の自然減衰の現象は対数減衰率をするので、減衰比の対数をとるとどこでも一定の値となるので対数減衰率を用いることが多い。内部摩擦は対数減衰率をπで割ったものである。 |
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剛性
曲げやねじり等の外力に対する、変形のしにくさこと。弾性率や硬度など複合した強さをいうことが多い。 |
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剛性率
弾性率の一種で、せん断力による変形のしやすさを表す物性値。せん断弾性係数、横弾性係数、ずれ弾性係数ともよばれる。 |
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構造緩和
物質に空孔や転位などの欠陥があったり、格子間原子(溶質原子)などがあり、それによって歪みエネルギーなどがあると、エネルギー的に低い状態になろうという動きをする。そして拡散などをしながら移動をして安定状態に変化していく。この状態の変化を構造緩和という。構造緩和の原因や過程は金属、セラミックス、そして高分子などによって違いがあり研究内容も違っている。 |
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固有振動と固有振動数
たとえば、物体に衝撃を与えるなどして振動を与えて、そのあと物体を放置しておくとその物体はある一定の振動数になって次第に減少し振動は停止する。この後半の一定振動数になった振動の部分を固有振動といい、その振動数を固有振動数という。この固有振動数は物体の材質と形状寸法によって特定の値を持つ。固有振動数は曲げ方向やねじり方向など振動の方向によって異なり、曲げ振動の時の振動数はヤング率と関係し、ねじり振動は剛性率に関係する。 |
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固有振動法
物質の寸法がわかり、固有振動数がわかるとヤング率や剛性率などの弾性率を測定することができる。固有振動数を求めるために共振法で固有振動数をもとめる方法を固有振動法という。計算式は材料力学で求められるが未知数を少なくするために物質の形状は棒や板のように断面一様の形状を利用する。同じ理由で物質の材質は一様であることが必要で等方性(均質性)物質を基準とする。 |
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自由共振法
共振法による弾性率や内部摩擦の測定方法における試料の保持方法が試料の振動の節を用いる方法である。材料力学における両端自由振動方式である。弊社の装置ではJシリーズ(JEシリーズ、JGシリーズ)が該当する。 自由共振法の特質は試料保持方式が振動への外乱が少ないことから高精度であることが大きな特長である。ただ、自由共振法でも加振方法、検出方式によって精度や振動の状態、振動数(周波数)、そして測定可能な寸法形状に制限も出てくる。大きく分けると旧式の振動の節を保持せずに(保持できずに)振動箇所で保持する吊り線駆動検出方式(JIS記載)と完全に振動していない節で試料を支持する方式(弊社 JEシリーズ、JGシリーズ)などがあり、振動していない節で試料保持する方式(Jシリーズ)が高精度であることは簡単に推測できる。 自由共振式の基本的な欠点は、内部摩擦が高くなる(物質が振動しにくくなる)と加振力が弱いために振動しなくなる、ということで、もうひとつは高温測定で偽振動が生じやすく間違い測定をする可能性が低くない、ということがある。最近の海外でヨーロッパ製の打撃加振法の装置と競合になった時、カタログに記載のジルコニア系セラミックスの超高温測定のデータは少し経験のある人ならすぐ分かる異常な変化のデータだった。 |
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周波数依存性
弾性率や内部摩擦は理論的には静的な測定法で論じるが、実際の使用上では振動を伴うことがほとんどである。もし、振動数(振動の速さ=歪み速度)によってその値が違うのであれば、その変化を求める必要がある。速さが違うということは試料に与えるエネルギーが違うことで、それによって物質の反応が異なることは容易に想像できる。このようなことから物性的に振動数によって変化があると予想されるのはもちろんのこと、周波数によって変化があるのか無いのかを調べるのは物性研究において必須となる。そのため周波数依存性を測定することは常識となりつつある。ただ、共振法や強制振動法、超音波法などそれぞれに制限があり、現在では測定にいろいろな工夫を要する。 |
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塑性
力を加えて変形させたとき、ある力までは力を除くと元の形状に復帰する(弾性領域)が、ある値を超えると物質は変形したままの状態になる。この状態にある物質の性質のこと。 |
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スヌークピークとスヌーク内部摩擦
Snoek Peak & Snoek Damping
カーボンや窒素原子等の侵入型溶質原子が応力誘起拡散をすることによって起きる内部摩擦をスヌーク型内部摩擦といい、このときの温度もしくは振動数変化に対する内部摩擦の分布をスヌークピークという。 |
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静的測定法
弾性率を測定する方法で、材料試験装置などで試料に曲げや圧縮、ねじりなどを与えてその応力と歪みとの関係で測定する方式で、基本理論であるフックの法則に従っていて、測定時に原子に振動を与えていないので静的測定法という。この方式は弾性率の定義に従ったもので基本となり、弾性限界や塑性領域などの測定も可能であることに特長がある。ただ、強力な力を試料にかけるので装置の疲労や歪み測定や試料受け台の強度などの問題と熟練度が要求されることからばらつきが大きいことと測定に時間がかかることが大きな難点であり、現在は動的測定に変わりつつある。 |
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対数減衰率
内部摩擦は自由振動の減衰となって表れる。そこで1波長ごとの減衰の比を測ると内部摩擦の量として使用できる。一般的に減衰は対数減衰をするので、各波長ごとの減衰比の対数を求めると全体の減衰をある1個の定数として取り扱える。 対数減衰率 Δ=ln(Vi/Vi-1)一般的には Δ=ln(Vi/Vi-n)/n 内部摩擦との関係は Q-1=Δ/π で表される。なお、減衰率と称する場合、対数減衰率をさしている場合があるので確認が必要である。この測定法の特徴は、測定時間が速いことで測定点数の多い自動測定の場合に使用されることが多い。 |
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弾性
力を加えると変形するが、除荷すれば元の寸法に戻る性質をいう。 |
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弾性係数
=弾性率 |
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弾性余効
フックの法則は、荷重がゆっくりかけられるという条件の下に成立しているが、急に荷重をかけると急激な弾性歪みを生じた後、時間と共にゆっくりと変化する歪みが残る。次にかけている荷重を取り去ると急激な歪みの回復の後、時間と共にゆっくり変化する部分 が存在する。このゆっくり変化する部分を弾性余効という。 Snoekはこの弾性余効は鉄中のCやNによって引き起こされていることを示し、Gorskyの拡散模型をもとに、Z方向に伸ばしたときのX、Y位置にある不純物のポアソン比方向への Stress-induced diffusionによるものとして説明している。 |
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弾性率
弾性率(だんせいりつ)は、変形のしにくさを表す物性値であり、弾性変化内での、応力と歪みの比を表す定数の総称である。ひっぱり力(圧縮力)に対する変形の場合のヤング率(縦弾性係数)、せん断力に対する変形の場合の弾性率(ずり弾性率・横弾性係数・せん断弾性係数)、静水圧(直角3方向の力)に対する変形の場合の体積弾性率がある。 |
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タンデル
δ 弾性余効 内部摩擦 |
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超音波法
電磁超音波共鳴法
電磁超音波
超音波の駆動方法としては圧電振動子に高周波電圧を加えて振動を発生させ、超音波に変換させる場合が最も一般的である。電磁超音波の場合は、この駆動力として電磁気力を用いており、電磁気的エネルギーを機械的振動に変換することで発生させる。すなわち、金属原子に磁石などにより静磁場をかけてローレンツ力を生じさせ、コイルなどによって交流磁場をかけることによって超音波が生じる。通常の超音波は圧電素子などの超音波発生素子から生じる超音波を被験材に伝播させて物性を調べるが、この電磁超音波方式では被験材そのものに超音波を発生させるため特徴のある物性測定ができる。 |
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動的測定法
動的測定法は、静的測定法と異なり原子や分子などの振動とヤング率の関係を利用して測定します。その測定法として音速を測る方法と固有振動を測る方法があり、固有振動を求めるのに共振を利用しています。振動を与える方法によって固有振動法(共振法)、圧電素子による超音波法、電磁超音波法、レーザー超音波法などがあります。 |
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内部摩擦
外部から固体に加えられた変形エネルギーの一部が熱運動のエネルギーに変化する現象。 外部の抵抗をすべて取り去った理想的弾性体を振動させたとき、その振動は永遠に振動を続けるはずであるが、実在の固体物質では振動は次第に減衰する。これは振動のエネルギーが物質内部で熱となって変換してエネルギーを減衰していくからである。この熱エネルギーへの変換の原因となるものを内部摩擦または内耗といい、きわめて物質構造に敏感に反応する性質があり、この測定によって物質内部の構造とその変化を検出することができる。 このような内部摩擦を生じさせる物性原因として、転位、変態、粒界、軟化、溶質型進入原子の拡散などが挙げられる。測定には、振動減衰率や固有振動数の広がりから求める半価幅法、加振と材料の反応差を測定する位相差法などがある。減衰法の場合は一般的な物質の自然減衰は対数変化をするので、対数減衰率を求める。 内部摩擦は対数減衰率をπで割ったもので、固体物理関係では内部摩擦、機械応用的には(対数)減衰率や減衰能、高分子や樹脂、電子部品関係ではタンデルとして言われ、電子物性では電気的共振の鋭さを表すQ値が用いられる。お互いの関係は 内部摩擦=タンデル=対数減衰率/π=1/Q となる。 内部摩擦は内耗(中国語)ともいわれ、英語では「Internal Friction」ですが、通称的に「Q inverse」とも言われる。材料内部の欠陥を評価すると共に、減衰が速いほど振動は速く減衰するので、制振材料の評価として使われる。減衰性能は計測の方法や数学的算出の過程などにより様々な呼び方がある。 |
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内部摩擦測定法
内部摩擦の代表的な測定方法として減衰法と半価幅法があるが、減衰法は、1波長ごとの減衰の比を求め、半価幅法では中心周波数に対する振動周波数の広がりとの比(相対値)であらわされ無名数であり単位はない。 |
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内耗
内部摩擦の別名のひとつ。中国語を源としている。 |
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粘性測定
粘性は、液体などのねばりの度合のこと。粘性率、粘性係数とも呼ぶ。 |
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半価幅法
内部摩擦があればその影響で発生する固有振動数は多くなる。すなわち固有振動数の広がりは、他の機構を含んでいることになり内部摩擦の大きさの指標となる。そこで中心振動数と振動数の広がりの比で内部摩擦の値とすることもできる。広がりを求めるのに中心周波数(f)の出力の1/2の位置での周波数の広がり(δf)求めるので半価幅法といい、 Q-1=δf/(√3・f) で計算する。 半価幅法は、周波数をスキャンしてデータを取るので時間はかかるが、精度はよいので微妙な差 を評価する場合に使用する。また測定方法はマニュアルでも簡単に行える。半価幅法、対数減衰率、位相差法は、物理数学的に同じであることが証明される。 |
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歪み
物体に外力を与えたときに現れる形状や体積の変化のことで、元の寸法に対して変化した寸法の比で表すので無次元数である。 |
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比減衰能
内部摩擦の尺度の一つ。1サイクル中に失われるエネルギーΔEと元の振動エネルギーEの比 ΔE/E。内部摩擦Q-1との関係は、 Q-1=ΔE/(2πE) |
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ポアソン比
弾性限界内で、例えば引張りを加えた時に荷重方向の伸び(ひずみ%)、と荷重に直角方向の寸法の縮み(ひずみ%)の比をいう。無次元数の一つ。 |
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ヤング率
弾性率の一種で、弾性範囲で応力に対する歪みの値をきめる定数である。 |
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横振動とねじり振動
横振動とは、縦振動とは直角方向、支持点をつなぐ軸と直角方向への振動。ねじり振動とは、支持点をつなぐ軸がねじられる方向への振動。 |
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TEST SERVICE
試験や分析に必要な試験片や各種機器の製作にも対応、材料試験をトータルでサポートします。