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技術用語集

CC SERIES

CCIシリーズ

圧電共振(RUS)式弾性定数、弾性率測定装置

等方体や単結晶などの弾性定数測定や数mm角の小試料測定に使用します。弾性定数を共振法で測定する際に必要な原子間の振動が測定可能です。

CC-RT

CC-RT

CCIシリーズの特徴

弾性率はヤング率(縦弾性係数)や剛性率(横弾性係数)、ポアソン比等の総称で試料全体のHookeの法則の係数です。弾性定数(弾性スティフネス,Cij)は原子間のHookeの法則による係数で、弾性スティフネスともいい、弾性定数の試料全体の平均値的なものが弾性率です。弾性定数を共振法で測定するには原子間の振動を測定する必要があり、それを可能にする一つの方法がこの圧電共振式測定法です。

110qmT AL-plate

【図1】CC型測定機構

数mm角の直方体を上図左のように加振と振動検出用の2個の圧電素子ではさみ、試料を加振し各原子間から発生する8つの振動モード下図2から発生する共振信号を検出して、下図3の式に当てはめて36個の弾性定数(弾性スティフネス)Cijを求めます。得られる共振振動数は下図4のように多くのピークをもったピークプロファイルとして検出します。

30q-Au wire

【図2】振動モード

図

【図3】弾性定数とフックの法則

このように多数の共振振動数から解析して、弾性定数を求めます。試料サイズが小さいので共振振動数が超音波になるので、RUS(Resonant Ultra Sonic)法と言われます。
この計算は非常に困難なので逆解析法で解析します。フックの法則から弾性定数や弾性率などがわかっているとすると、振動方程式から発生する共振振動数が算出できます。計算から出てきた共振周波数を図式化しますと図5のようなグラフが描けます。ここで弾性定数や弾性率を変えると図5のピークは変化します。そして左の測定した共振周波数と一致したときがその試料の弾性定数や弾性率になります。

【図4】RUS法に依るスキャンプロファイル

【図4】RUS法に依るスキャンプロファイル

【図5】理論の振動計算から得た共振周波数

【図5】理論の振動計算から得た共振周波数

複雑な結晶構造の場合、計算や解析は複雑で困難ですので、試料の対称性が高い立方晶などの単純な結晶構造から実用化しています。弾性定数の測定はこれからの異方体の力学特性の解明を可能にし、新素材の研究に大きく寄与すると思われます。

CCIシリーズの概略仕様

特徴
弾性定数(弾性スティフネス Cij)の測定
弾性定数からヤング率、剛性率、ポアソン比算出
単結晶などの異方性試料の測定
数mm角の小試料測定
測定項目
弾性定数、ヤング率、剛性率、ポアソン比
測定試料
等方体、立方晶、六方晶、正方晶の単結晶
試料形状
5mm角前後の直方体
測定方式
圧電共振式固有振動法
加振方式
圧電加振方式
検出方式
圧電センサー
共振範囲
300kHz〜2.0MHz
機種
CC-RT (室温用)
CC-HT (室温〜1000℃)
CC-LT (-180℃〜室温)
CC-LHT (-180℃〜500℃)

※1 写真や仕様は改良などに伴い、変更している可能性があります。 ※2 上記仕様は標準仕様です。ご要望に応じて対応します。

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