構造物や部材の内部欠陥や構造体の局所的な品質のばらつきを評価するためには、固有振動数や減衰率をもとに判定する必要があります。IE-RTシリーズは、50~150mm角×長さ300mm程度のブロック状の大型試料のヤング率を測定できる装置です。IEシリーズでは、ハンマーなどを使用した打撃加振方式を採用しています。試料を、通常振動の節の位置で支持するように設置し、ハンマーで打撃することで発生する振動を測定します。本装置では、基本振動数をFFT(高速フーリエ変換)で抽出し、それに基づいてヤング率を算出します。ハンマーでの打撃は力のばらつきが発生しやすいため、本装置では一定のハンマリングを行う専用器具を考案し、安定した加振を可能にしています。
通常のラボ用装置では対応が難しい大型試料や、現場での測定を行いたい場合に最適な装置です。本装置による測定の実績としては、レンガやコンクリートが挙げられます。
IE-RT
【図1】減衰信号とFFTグラフ
IEシリーズの概略仕様
特徴
大型試料 |
現場使用できるポータブル型 |
計測後、自動的にFFT計算し、グラフとヤング率を表示 |
打撃診断する鉄骨やコンクリートなどの構造物や部材の欠陥や剥離検査に応用可 |
※1 写真や仕様は改良などに伴い、変更している可能性があります。 ※2 上記仕様は標準仕様です。ご要望に応じて対応します。